名古屋・大須の古着屋LUNATICは音楽カルチャー×古着の独自セレクトが光る!
名古屋・大須は色々なスタイルの古着屋さんがたくさんありますが、今回は赤門通りを曲がった所にあるセレクト古着店ルナティックさんへ伺いました。
外から覗くと、一見古着屋さんらしからぬスッキリした佇まい。でもなかに入ってよく見てみるとミュージックカルチャーやコアなカルチャーに通じる状態のいい古着を中心にセンスの光るセレクト。
オーナーのカルチャーに対する視点なども楽しいインタビューとなりました!
※撮影:花屋 努(許可を頂いた上で撮影)
インタビュー、の前にまずはショップ情報
セレクト古着屋 LUNATIC
愛知県名古屋市大須3-12-18
URL http://www.lunatic3.com/
オンラインショップ http://lunatic.shop-pro.jp/
TEL 052-262-5284
営業時間 11:00~20:00
定休日 水曜日
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名古屋大須でヴィンテージ古着/ヴィンテージアイテムを販売しております。60-70年代のロック/ヒッピースタイルが中心ですが、特化せず各年代の良いアイテムを独自の目線でピックアップしております。
その他、店頭の商品、お客様御持ち込みの服をリフォーム、リサイズ、リペア等も承っております。どうぞお気軽にご来店、ご相談ください。
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それではショップ取材、スタート!
▼音楽的な・カルチャー的なにおいのするものを中心に
色んな道を進んだ結果、行き着く先は「コア」方面。
coleccha!編集部(以下C!):こちらは出来てどれくらいですか?
LUNATICオーナー伊藤さん(以下、伊藤氏):お店を始めて10年くらい経ってますね。途中で今の店舗に引っ越して、もう7年目とかです。
C!:引っ越した理由は何だったんですか?
伊藤氏:入ってたビルがボロボロで、「このまま終わるのはイヤだな」ってことで。
C!:思い切って引っ越したと。
お店のコンセプトは何ですか?
伊藤氏:僕、音楽が好きなんですよ。なので、音楽的な・カルチャー的なにおいのするものを中心に集めているつもりではいます。
C!:この業界に入ろうと昔から思っていましたか?
伊藤氏:そうですね。学生の頃から服とか、アンダーグラウンドというか、カウンターカルチャーが好きだったんですよ。なので、あんまりメジャーとかそういうのには…あまのじゃくって言えばそうなんですけど、変な突っ張った所があって。(笑)
で、それの中に音楽であったり古着であったりっていうのが僕の中で好きで、っていうとこですね。
C!:アルバイトなんかでずっとアパレル系はやってらっしゃったんですか?
伊藤氏:はい。ただ、そういう社会人じゃないっていう状況に対してちょっと不安があったんで、最初は普通の会社で働いてだったり、量販店で社員として働けるような所もあったんですけど…やっぱりやってくうちに、どんどんコアな方に向かって今に至る感じですね。
C!:社員時代は「ちょっと違うな」って?
伊藤氏:そうですね…まあ新品のお店だったんですけど、そういう所だと自店のものを着なきゃいけなくて、そこでも古着を着てて怒られたりとかしてましたね。(笑)
C!:以前取材したお店でも、「古着屋の人はネジが1本2本飛んでる人ばっかり」っておっしゃってたんですけど。(笑)
伊藤氏:あー、変人ばっかですね。(笑)
プログレ的世界観から名づけた“LUNATIC”
C!:お店の名前の由来は何ですか?
伊藤氏:「LUNATIC」って、あんまり意味は良くなくて、精神異常とかそういう意味合いがあるんですけど。やっぱり僕の趣味的なところで、エンターテインメントであったり音楽であったり、カルチャー全体で見て、狂気的なものに心を惹かれる時があって…そういうイタい名前を付けちゃいましたね。(笑)
C!:あえての。(笑)
それは最初から決めてらっしゃったんですか?
伊藤氏:なんか、自然に出た感じですかね。言ってみれば「クレイジー」みたいなのもあるじゃないですか。そういうのとちょっと違って、「LUNA」っていうくらいだから月を見て精神的に影響があるって語源みたいなんですけど。それがなんか神秘的というか、プログレ(プログレッシブ・ロック)的というか、ちょっと世界観がある感じがしたんで決めました。
C!:なるほど。
では、どういう人がこういうお仕事向いてると思いますか?
伊藤氏:やっぱり、変人ですかね。(笑)
商売って意味で考えると、ビジネスで考えると向いてないかもしれないですけど、古着とかって世界はなんだかんだカウンターカルチャーで。アンダーグラウンドなイメージが強いんで、よりはみ出している人の方が…。
C!:じゃあお客様も……話が合う方が多いんですか?
伊藤氏:まあ大須っていう所自体に色んな人がいるんで。そういう人ばっかりってワケじゃないんですけど、やっぱり大体わかるんですよね、どの辺に所属しているような人なのか。やっぱり言ってみれば、マジョリティ(多数派)な方っていうのは違うのかなって感じですかね。
C!:でもバシッとハマったら常連さんになって?
伊藤氏:そうですね、はい。
▼古着屋さんを目指す人へのメッセージ
色々なものを発掘する仕事だからこそカルチャーが大切
C!:古着屋さんを目指す人がいたら?
伊藤氏:服ってだけじゃなくて、やっぱり音楽やらカルチャー的な部分とかっていうのを知った方がいいような気はしますね。結局、服の年代がどうとか、レアだからってところに特化しちゃうと面白みがないような気がするんですよね。色んなものを発掘する仕事なんで、服っていうジャンルに特化しない方がいいんじゃないかなって。
C!:買い付けはけっこう行かれるんですか?
伊藤氏:まあ色々な所で行ってるんですけど、今のペースだと、月1で小規模な買い付けを頻度高くって意識をしてますね。昔は大量に買って、2〜3ヶ月後にまた行くってペースだったんですけど。経済的な問題であったりとか、お客さんに対してのアピールであったりとか、イベント的に入荷っていうのは古着屋さんのするとこなので、やってみようかなっていう。
C!:なるほど。このお仕事の魅力は?
伊藤氏:そうですね、やっぱり好きなことではあるので、頑張れるところじゃないですかね。
C!:大変なことは?
伊藤氏:やっぱり、伝わりにくい部分はすごくありますね。大手メディアが打ち出すものは宣伝効果としてはものすごく強力で、僕らみたいな小さなお店がいくら頑張ったところで刷り込めない・理解されないことが多いんですよね。今これだけインターネットやら情報やらがめちゃめちゃ溢れている時に、裏っ側の情報が伝わりにくいっていうか。
カウンターカルチャーって世界もあって、そこにも支持してくれる人たちがいてっていうのを、どう伝えていくかっていうのが課題ですね。
C!:では、今後の野望はありますか?
伊藤氏:んー、今までのイメージで言うと、名古屋っていう土地の県民性っていうのか、すごい保守的で…ファッションっていうシーンにおいてはあまり評価されない土地なイメージがあるんですよ。結局、東京と大阪にコンプレックスを持っていて。(笑)
そこで満足しちゃってる感じもあるので、僕のお店がするなんておこがましいことは言えないですけど、
C!:広い目で見てらっしゃいますね!
最後に、オススメとか売れ筋を教えていただけますか?
伊藤氏:音楽好きな人が買うのかわからないんですけど、僕がすごく好きなのでバンドのTシャツとかはいっぱい置いてます。

伊藤氏:音楽が好きでも、ビンテージのTシャツだと「何で1万円以上も出さなきゃいけないんだ」って言う人もいるし。双方からの理解がないと、中々買ってもらえない。(笑)
C!:双方の理解が必要と。(笑)
色々なお話を、ありがとうございました。
伊藤氏:ありがとうございました。
取材後記
店名の和訳をしたばっかりに、取材前は一人びくびく…(笑)。でしたが、色々お話うかがって、マイノリティーな魅力を感じさせていただきました!
コアな部分だけに留まらない、広い視野を持ったオーナーさん。名古屋の今後に期待しています!
LUNATICお店情報
LUNATIC
愛知県名古屋市大須3-12-18
URL http://www.lunatic3.com/
オンラインショップ http://lunatic.shop-pro.jp/
TEL 052-262-5284
営業時間 11:00~20:00
定休日 水曜日