「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」キューバ音楽の老巨人が奏でる人生の年輪。

オススメ記事
スポンサーリンク

51AMgXwOYjL次々と画面に登場し、自らの深い人生譚を訥々と語るキューバの老人たち。

粋な歌い振りと、楽しげな演奏スタイルはいぶし銀などという言葉ですら幼稚に思える、まるで仙人の奏でる民族音楽です。音楽史のメインストリームから忘れ去られた、キューバ音楽の巨人たちに再びスポットライトを当てたライ・クーダーの鑑識眼と、その鮮やかな復活を一本の音楽映画としてまとめ上げた巨匠、ヴィム・ヴェンダースの深い映像美には感銘を受けます。

キューバという土地が生んだ名プレイヤーたちの、言い知れぬ感動に包まれたドキュメンタリー映画です。

ライ・クーターとヴィム・ベンダース。二人の巨匠が魅せる桃源郷の世界。

異色のギタリスト、ライ・クーダーと「パリ、テキサス」などで、見事な音と映像のコラボレーションをみせてきた監督ヴィム・ヴェンダース。彼らは共に撮影クルーを伴ってキューバに訪れ、ヴェンダース監督は、バハナのエレガンスな街並み、アムステルダムでのコンサート、さらにニューヨークの輝かしいカネギーホールでの歴史的ステージも加えて、アルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」に参加したキューバのミュージシャンたちのセクシーな音楽を、彼らの人生とともにフィルムに収めています。

92歳にして今なお健在なコンパイ・セグンド始めとする、キューバの国民的ミュージシャンの面々が、音楽と共にある人生をずっと続けている姿は、ここでしか観られません。

外国文化に侵されていないキューバ独特の原風景。

音楽ドキュメントというものは、時としてどんな役者が演じても到底敵わないようなリアリズムに溢れています。過去にも多くの音楽ドキュメント映画が撮影されていますが、ここでフィルムに収められたキューバのミュージシャンには、生きてきた全てが音楽であったような年輪が垣間見え、その背景にあるキューバの古い建物や、使い古された車などが一体となって、絵画のような風景を演出しています。

閉ざされた国であるからこそ守り通された純粋な文化が生きている、貴重な映像と音楽の博物館とも言えるのではないでしょうか。一切の虚飾を施さないものがこれほどまでに美しいという、おとぎ話のような映画です。

投稿者プロフィール

makinogym
makinogym
こんにちは。makinogymです。
音楽と映画とプロレスと競馬の人です。
片手間にデザインとかやっています。
よろしくお願いします。
スポンサーリンク
こんな記事もオススメ