第四回・Bob Dylan ボブディラン~聴けばモテる!ポピュラーミュージック通信~

オススメ記事
スポンサーリンク

池袋に通った時期がありました。西口から徒歩7分、ひっそりした通り沿いの雑居ビル。階段を下り、薄暗い廊下の先に、ガッシリした木製のドア。中からあの歌声が響いてきます。

今回は男の中の男、ボブディランについて書きます。

現在73歳。常に変化を続け、たった一人でポピュラー音楽を変えてしまいました。キャリア50年を超えた今でも、年間100日はステージに立つ超人です。

Leavin’ the Town I Love the Best

高校卒業後、当時まだマイナーだったフォークに心酔。単身ニューヨークへやって来ます。ヒップな人々と音楽に出会い、作詞作曲を始めたのは、20歳くらいの頃です。

伝統音楽の形式に、より洗練されたメロディと、比喩に満ちた不可思議な物語を載せ、アコギでさらりと弾き語る。芸術的でありながら、社会問題を問う作品は評価され、キング牧師の演説後に歌う大役まで授かりました。

出典:http://suite705.com/

出典:http://suite705.com/

しかし空気を読まないのがボブディラン。突然エレキギターを持ち、バンドを従え、フォーク音楽祭に登場します。大音量で「どんな気分がする?」と叫びました。

ブーイングの中演奏を続け、そのままツアーへ繰り出します。当然各地でも非難の嵐。千秋楽公演では、観客から「ユダ!(裏切り者の意)」とまで言われてしまいます。

But I’m Not There

それにもめげず、更に大音量で演奏を浴びせかける。過酷な毎日に身体はボロボロ、薬に頼って生きている状態でした。そこまでして伝えたかったものは、何か。

今では伝説となっている、このエレキ転向ですが、当時は狂気の沙汰でした。しかもこれに懲りず、その後もカントリー、ゴスペル、ファンクと変容を続けます。常に新しいものを提示し、大衆が追いついた時には、既に違う所にいるのです。

出典:http://birmingham.backpage.com/

出典:http://birmingham.backpage.com/

人気が下降し、引退説まで囁かれた90年代初頭。突然リリースしたアルバムは世界中から称賛され、グラミー賞まで取ります。過去のものにはならず、常に現役でいる姿勢を見せつけました。

私は2回だけコンサートを見たことがあります。すごい体験でした。ほぼ新曲だけを演奏したにもかかわらず、70年以上生きてきた重みと広大な歴史が、会場中に渦巻いていました。生き様そのものが、同世代だけでなく、若い人々も惹きつける。こんな人、なかなかいませんよ。

スポンサーリンク
こんな記事もオススメ